肌を変えるのは、施術だけではありません

「肌にいい」という情報はあふれていますが、その根拠の重みはまちまちです。皮膚科医の目で、生活習慣と肌の関係を根拠のレベル別に検証した記録です。

肌を変えるのは、施術だけではありません

ここ数回の記事では、施術の話を続けてきました。ところが診察室では、施術と同じくらいよく受ける質問があります。「ふだん何をすれば肌が良くなりますか?」肌にいいという情報は、どこにでもあふれています。問題は、その情報の根拠の重みがまちまちだという点です。今回は皮膚科医の目で、生活習慣と肌の関係を根拠のレベル別に検証してみたいと思います。

根拠にもグレードがあります

医学において、根拠はすべて同じ根拠ではありません。よく設計された比較研究で確認されたもの、観察研究で関連が見られるもの、メカニズム上はもっともらしいものの、人での検証が不足しているもの。私たちはINSKINVIEWの生活習慣ガイドを作る際、この区別を守ろうと努めました。根拠の弱い項目は、もっともらしく見えても外しました。以下は、その基準を通過した、比較的確かな話です。

紫外線:最も強力な根拠

生活習慣の中で、肌の老化に最も大きな影響を与える要因は紫外線です。色素はもちろん、しわやたるみを含む肌老化のかなりの部分が紫外線への曝露で説明され、毎日日焼け止めを塗ったグループで肌の老化がゆっくり進んだという比較研究もあります。ひとつだけ実践するとしたら、答えは紫外線対策です。

以前のデータの記事で、男性のしわは女性より早い年齢で加速するという発見をお見せしましたが、日焼け止めの習慣の違いがひとつの仮説になり得るのも、こうした背景からです。

喫煙と糖分:深い層に届きます

喫煙は真皮のコラーゲン合成を妨げ、分解を促進します。一卵性双生児のうち喫煙者の側で、しわとたるみがより目立ったという研究がよく知られています。糖分の摂りすぎは、糖化(glycation)という過程を通じてコラーゲンを硬くすることが知られています。どちらも前回の記事で扱った深い層、つまり、しわと弾力の領域に働く要因です。

睡眠と飲酒:今日のスコアを揺らします

睡眠不足と飲酒は、長期的な老化よりも短期的な変動に大きく作用します。よく眠れなかった翌日のむくみとくすみ、飲酒後の赤みとむくみ。肌は一日のうちでも揺れると以前書きましたが、その揺れのかなりの部分がここから来ています。慢性的な睡眠不足が肌のバリア機能や老化の兆候に影響し得るという研究もあり、短期変動だけの問題ではありません。

習慣の効果も、追跡してこそ見えてきます

生活習慣は施術とは性格が異なります。一日の実践はごくわずかで、効果は数週間から数か月かけてゆっくり積み重なります。だから鏡では確認できず、諦めるのも早くなりがちです。

施術の効果は一枚の写真ではなく流れで確認すべきだと書きましたが、生活習慣こそ、その論理がより切実な領域です。INSKINVIEWの生活習慣ガイドが、肌の状態ごとに根拠のある項目だけを載せ、実践後の変化を6つの軸の流れで追跡できるように設計されている理由です。勘ではなくデータで肌を見るということは、施術の領域だけでなく、毎日の選択にも当てはまる話です。