肌老化のタイムテーブルをデータで描く
しわ、色素、たるみは同じ速さで老いるわけではありません。数千人のデータで描いた肌老化のタイムテーブル、そして男女で異なる理由についての記録です。

最初の記事で私は、クリニックの機器の限界について話しながら、こう書きました。画面に「色素70」と表示されても、それがどの水準なのかわからない、と。血圧120が意味を持つのは正常範囲という基準があるからですが、肌スコアにはそのような基準がありませんでした。スコアを精緻にすること(前回の記事)とは別に、そのスコアを読むための基準が必要だったのです。
基準をつくるには平均が必要です
そこで私たちは、正確な年齢が確認できた15歳から75歳までの数千人のデータで、年齢別・性別の平均曲線をつくりました。自分の色素スコアが70なら、同じ年齢・同じ性別の平均と比べてどのあたりなのかを読めるようになったのです。
ところが、この曲線を描く過程で、基準以上のものが見え始めました。肌老化のタイムテーブルでした。
指標ごとに曲がり角の年齢が違います
老化はひとつの速さでは来ませんでした。指標ごとに、下り坂が始まる年齢と急になる区間が違っていました。
- 肌のキメは30代半ばから40代半ばの間に最も急激に低下しました。「最近肌が変わった」という感覚がこの頃に始まるのには、根拠があるというわけです
- 色素は男女ともに30代ではっきりと曲がり角を迎えました
- しわは逆に40代までは緩やかで、50代以降に加速がつきました。全区間で最も大きく変わる指標もしわでした
- フェイスラインのたるみスコアは、意外にも30代前半がピークで、その後下がり始めました
- ニキビは年齢を重ねるほどむしろ良くなる、唯一の指標でした
男女のタイムテーブルも違います
同じ指標でも、男女の曲線は違う動きをしました。最もはっきりしていたのがしわでした。男性のおでこのしわと目元のしわは40代後半から50代にかけて急激に悪化した一方、女性では同じ加速が60代に来ました。60歳時点のおでこのしわの平均は、男性が53点、女性が70点。差はかなりのものです。
紫外線対策やケア習慣の違いを推測することはできますが、データだけで原因を断定することはできません。はっきりしているのは、男女の老化が異なるタイムテーブルに従うという事実、だから基準も性別で分けなければならないという点です。
タイムテーブルを知れば時期が見えます
このタイムテーブルが意味することは単純です。肌のケアには、指標ごとに重要になる時期があるということです。肌のキメが最も速く変わる30代半ばと、しわの加速が始まる50代とでは、必要なケアは違わざるをえません。自分の年齢でどの指標が曲がり角の区間にあるかを知れば、どの時期にどんな施術を受けるべきかが理解できます。もちろん個人差があるので、具体的な決定には専門家との相談が必要です。
INSKINVIEWがスコアを同年代の平均とともに示す理由が、ここにあります。スコアは基準の上で読んでこそ初めて意味になり、その基準は自分と同じ年齢、同じ性別の曲線でなければならないからです。最初の記事で投げかけた問い、「70点はどの水準なのか」に対する私たちの答えです。